女の子。

勝てない誘惑 あの声とスタイル断れないよ
なんか慣れてない 無理してるの分かるよそうだろ?
その日だけだと思った よくあるパターンだからさ
でも君は違った 言葉じゃ言えねえハマった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

---------

 

 

なんで俺なんか。

 

どこがいいの。

 

呟いた君。

 

7月最期の日。

 

蒸し暑い夜。

 

高層マンション。

 

電気を消した部屋。

 

窓から入るネオンの光だけ。

 

暗い部屋でよく見えない君の表情。

 

触りたかった首筋に腕を回す。

 

軽々と持ち上げられた自分の体。

 

女の体だと思い知らされる。

 

鼻を掠める匂いは変わっていた。

 

欲しくて仕方なかった筈の匂いが違う。

 

掴めない言葉を話されて戸惑う。

 

なんで俺なの。

 

そんな、事を話し出す。

 

 

 

今更そんなこと聞かないで。

 

今更そんなこと聞かないで。

 

 

今更。